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「電話で聞くと『ちゃんと食べてる』と言うけれど、本当かな」「実家の冷蔵庫が、なんだか寂しかった」。離れて暮らす親の食事が、気になっていませんか。
食事は、毎日の元気のもとです。でも、毎日そばで見られないからこそ、どこまで心配すればいいのか分かりにくいものです。
この記事では、次の3つが分かります。
- 親の食事が足りていないかもしれない、気づきたいサイン
- 高齢になると、栄養が不足しやすくなる理由
- 離れていても家族ができる支え方と、困ったときの相談先

先に結論:まずやること5つ
- 電話や帰省のときに、食事の様子をさりげなく聞く・見る
- 体重の変化や冷蔵庫の中など、気づきたいサインを知っておく
- 主食・主菜・副菜がそろっているかを目安にする
- 作り置き・宅配食・買い物支援など、親に合う助けを選ぶ
- 気になるときは、かかりつけ医や地域包括支援センターに相談する
親の食事が心配なときに、気づきたいサイン
食事の変化は、少しずつ進むことが多く、本人も気づいていないことがあります。電話や帰省のときに、次のような点を見てみましょう。
実家で見ておきたいこと
- 冷蔵庫に、賞味期限切れの食品や同じ物がたくさんある
- 反対に、冷蔵庫や台所に食べ物がほとんどない
- 菓子パンやお菓子など、手軽な物ばかりが置いてある
- 台所を使った様子がなく、鍋や食器がしまったまま
- 食べ残しが多く、捨てられずにたまっている
親の様子で気づきたいこと
- 前より、やせたように見える(服やベルトがゆるくなっている)
- 元気がなく、疲れやすそうにしている
- 食事の話をすると、はっきり答えない
- 「買い物に行くのがおっくう」と話す
- 入れ歯が合わない、かみにくそうにしている
どれか1つに当てはまっても、すぐに大きな問題があるとは限りません。いつもと比べて「変わったな」と感じることが続いていないかを、気にかけておきましょう。
高齢になると、栄養が不足しやすい理由
厚生労働省のサイトでは、高齢になると食事の量が少なくなるうえに、あっさりした物を好むようになり、たんぱく質やエネルギーなど体に必要な栄養が不足することがある、と説明されています。
たんぱく質は、筋肉や体をつくるもとになる栄養です。エネルギーは、体を動かすための力のことです。どちらが足りなくても、元気に暮らす力が弱くなってしまいます。
一人の食事は、手を抜きがちに
同じサイトでは、高齢の方の「孤食」(一人で食事をすること)も課題として挙げられています。一人分だけ作るのは手間がかかり、「簡単に済ませよう」となりやすいものです。
体重も目安のひとつ
厚生労働省のサイトでは、65歳以上の目標とするBMI(体格指数:体重と身長から計算する、太りぐあいの目安)は21.5〜24.9とされています。やせすぎは、高齢の方では体が弱くなる原因になると説明されています。
体重が急に減った、食欲がない日が続くなど、気になる変化があるときは、家族だけで判断せず、かかりつけ医に相談してください。
食事の内容は「主食・主菜・副菜」を目安に
厚生労働省のサイトでは、主食・主菜・副菜を組み合わせて、適切な量の食事をバランスよくとることがすすめられています。むずかしく考えず、次のような組み合わせを目安にしましょう。
- 主食:ごはん、パン、めん類など
- 主菜:肉、魚、卵、大豆製品など、おかずの中心になる物
- 副菜:野菜、きのこ、海藻などの小鉢
毎食すべてをそろえるのがむずかしい日もあります。「1日のうちで、主菜を2回は食べられているかな」くらいの気持ちで見守るのがおすすめです。
親に「何を食べたの?」と毎日聞くと、責められているように感じることがあります。「今日は何がおいしかった?」など、楽しい話題として聞いてみましょう。
食べやすくする工夫
食事の量が減る理由が、「かみにくい」「量が多くて食べきれない」ということもあります。少しの工夫で、食べやすくなることがあります。
- 肉や野菜を小さく切ったり、やわらかく煮たりする
- 1回の量を減らして、そのぶん回数を増やす
- 卵、豆腐、牛乳、ヨーグルトなど、手軽にたんぱく質がとれる物を常備する
- すぐ食べられる果物やチーズを、間食として用意しておく
- 汁物や水分も忘れずにとれるよう、湯のみやコップを手の届く所に置く
入れ歯が合わない、飲み込みにくいといった様子があるときは、歯科医やかかりつけ医に相談しましょう。かむ力や飲み込む力に合わせた食事の工夫を、専門家から教えてもらえます。
親に食事の話を切り出すときのコツ
「ちゃんと食べてないでしょ」と言われると、親は子ども扱いされたように感じ、かえって本当のことを話さなくなることがあります。責めるのではなく、心配している気持ちを素直に伝えましょう。
- ×「ちゃんと食べてないでしょ」 → ○「最近、料理するのが面倒になったりしない?」
- ×「宅配食にしなよ」 → ○「試しに一度、届くお弁当を一緒に食べてみない?」
- ×「やせたんじゃない?」 → ○「最近、体の調子はどう?」
親が自分で決めたと感じられることが大切です。いくつかの方法を見せて、「どれならやってみたい?」と選んでもらうと、受け入れてもらいやすくなります。
離れていても家族ができる支え方
家族が毎日ごはんを作るのはむずかしくても、できることはたくさんあります。親の気持ちや暮らしに合わせて、組み合わせて使いましょう。
一緒に食べる時間をつくる
帰省したときは、一緒に台所に立ったり、食卓を囲んだりしてみましょう。ビデオ通話で、同じ時間にそれぞれの家でごはんを食べるのも、楽しい方法です。
作り置きや冷凍のおかず
帰省のときに、温めるだけで食べられるおかずを作って冷凍しておくと、親の手間を減らせます。容器に中身と日付を書いておくと、親も使いやすくなります。
宅配食(配食サービス)を使う
お弁当やおかずを自宅まで届けてくれる宅配食は、料理や買い物の負担を軽くできる方法です。配達のときに顔を合わせることで、安否確認(元気かどうかの確認)をかねられるサービスもあります。
厚生労働省は、配食事業者向けに栄養管理のガイドラインをまとめています。その中では、注文のときに利用する人の状態を確かめ、続けて利用するときにも様子を確認することが、事業者に求められています。
宅配食の選び方は、高齢の親の宅配食の選び方の記事でくわしく紹介しています。
買い物の手助け
ネットスーパーで子どもが代わりに注文する、重い物だけ定期的に届けてもらうなどの方法もあります。自治体や地域によっては、買い物の支援を行っていることもあるので、親が住んでいる市区町村で確認してみましょう。
帰省したときにできること
帰省は、食事の様子を知るよい機会です。短い時間でも、次のようなことをしておくと、離れている間の安心につながります。
- 冷蔵庫や台所を一緒に片付けながら、食べ物の残り具合を見る
- 一緒に買い物に行き、よく買う物や、重くて困っている物を聞く
- 電子レンジや炊飯器など、よく使う家電がきちんと動くか確かめる
- 温めるだけのおかずを作り、冷凍庫に入れておく
- 次の帰省までの間に、どんな助けがあると助かるかを聞いておく
気づいたことは、きょうだいや家族と共有しておきましょう。誰かひとりに負担が偏らないよう、役割を分けることも大切です。
食事の支え方の比べ方
| 方法 | 向いている場合 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 一緒に食べる・電話で声かけ | まだ自分で料理ができる | 毎日は続けにくい |
| 作り置き・冷凍おかず | 温めることはできる | 帰省のときにしか用意できない |
| 宅配食 | 料理や買い物の負担が大きい | 費用や味、量が合うかを確かめる |
| 買い物の手助け | 料理はできるが、買い物がつらい | 受け取りや片付けの手間が残る |
宅配食の例:食楽膳(しょくらくぜん)
介護サービスを手がけるSOMPOケアソリューションズが運営する、冷凍のおかずの宅配サービスです。届いたおかずは、電子レンジで温めて食べます。
食べやすさに合わせて、「食楽膳プラス」「レギュラー」「ソフト」「ムース」「ピューレ」の種類から選べます。かむ力や飲み込む力に不安があるときは、どの種類が合うか、かかりつけ医などに相談してから選びましょう。
お試しと定期購入の違い
- お試し:「食べ比べ4食お試しセット」(食楽膳プラスとレギュラーの4食)が2,460円(税込)。続けるかどうかを決める前に、味や量、温め方が親に合うかを確かめたいときに向いています。
- 定期購入:食数(7食〜28食)と、お届けの間隔(毎週・隔週・○日ごと・毎月1回)を選んで続ける方法です。会員のランクに応じて、最大10%の割引があります。解約金はかかりません。休止や変更は次回お届け予定日の5営業日前までにマイページか電話で、終了は電話で連絡します。
まずはお試しを親と一緒に食べてみて、続けたいと思えたら定期購入を考える、という順番がおすすめです。送料は注文の内容によって変わるため、公式サイトのご利用ガイドで確認してください。
※料金や条件は、2026年10月13日に公式サイトで確認した内容です。変わることがあるので、申し込む前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。
公式サイトはこちら
見守りの方法全体については、親の一人暮らしが心配なときにできることの記事も参考にしてください。
よくある質問
親が「大丈夫」と言って、話を聞いてくれません
無理に説得しようとせず、まずは帰省の回数を少し増やしたり、一緒に食事をしたりして、様子を見る機会をつくりましょう。かかりつけ医から食事について話してもらうと、親が聞き入れやすくなることもあります。
お菓子や菓子パンばかり食べているようです
手軽な物に頼るのは、料理や買い物が負担になっているサインかもしれません。取り上げるのではなく、すぐ食べられるおかずや宅配食など、手間のかからない選択肢を増やしてあげましょう。
毎日電話で確認したほうがいいですか?
毎日の電話が親の負担になることもあります。決まった曜日に電話する、ビデオ通話で一緒に食事をするなど、親子で続けやすい形を話し合って決めましょう。
困ったときの相談先
親の食事や体調のことで心配なときは、まずかかりつけ医に相談しましょう。食事量が減っている理由が、体の不調や薬の影響であることもあります。
暮らしの中での困りごとは、親が住んでいる地域の「地域包括支援センター」に相談できます。高齢の方の暮らしを支えるための相談窓口で、市町村が設置しています。地域の配食サービスや買い物の支援について、教えてもらえることもあります。
介護が必要かもしれないと感じたら、介護が必要かもしれないときに家族がまずすることの記事も読んでみてください。
まとめ:無理なく続けられる支え方を一緒に
高齢になると、食事の量が減ったり、手軽な物で済ませたりして、栄養が不足しやすくなります。まずは電話や帰省のときに、食事の様子をさりげなく気にかけることから始めましょう。
家族だけで抱え込む必要はありません。宅配食や買い物の支援、地域の相談窓口も上手に使いながら、親にも家族にも無理のない形を見つけていきましょう。
参考にした情報
※情報は2026年10月時点のものです。制度やサービスの内容は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトや市区町村でご確認ください。