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親の通院の付き添いと仕事を両立するには?頼れる制度と休暇

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親の通院のたびに仕事を休むのは、なかなか大変です。「付き添わないと心配。でも、毎回は休めない」と悩んでいる方も多いと思います。

通院の付き添いは、家族だけで抱えなくても、介護保険のサービスや、介護保険外のサービス、仕事を休むための制度を組み合わせることができます。

この記事では、次の3つが分かります。

  • 通院の付き添いで、何を手伝う必要があるかの整理のしかた
  • 介護保険で使える通院の介助と、介護保険外のサービスの違い
  • 自分が付き添う日に使える介護休暇と、家族での分担の方法
病院の待合室で、50代の娘が80代の父の隣に座り、手帳を見ながら次の通院の付き添いの予定を相談しているイラスト

結論:手伝うことを分けて、サービスと休暇を組み合わせる

  1. 付き添いで手伝うこと(移動、病院の中、医師の説明を聞く)を分けて整理する
  2. 要介護認定を受けているなら、ケアマネジャーに介護保険の通院の介助を相談する
  3. 介護保険で足りない部分は、介護保険外のサービスを考える(親の住所が対象地域か確かめる)
  4. 医師の説明を聞きたい日など、自分が付き添う日は介護休暇を使う
  5. きょうだいや親族と、付き添う日と連絡の方法を分担する

まず、付き添いで手伝うことを分けて考える

移動の手伝い、病院の中での手伝い、医師の説明を聞くことの3つに分けると、頼める相手が見えてきます。

手伝うこと主な頼み先
家から病院までの移動介護保険の通院の介助、介護保険外のサービス、家族
病院の中での移動や受付病院のスタッフ、介護保険外のサービス、家族(介護保険は場合による)
医師の説明を聞く・相談する家族(できれば本人と一緒に)

毎回すべてに家族が付き添う必要はないかもしれません。たとえば、移動はサービスに頼み、医師の説明を聞く日だけ家族が付き添う、という分け方もできます。

介護保険で使える通院の介助

要介護認定を受けている親は、介護保険の訪問介護で、通院の乗り降りや移動の介助を頼める場合があります。

厚生労働省の資料では、訪問介護は「身体介護」「生活援助」「通院等乗降介助」の3つに分けられています。通院等乗降介助は、訪問介護の事業所のヘルパーが自分で運転する車への乗り降りの介助と、その前後の家の中や外での移動の介助などを、一連のサービスとして行うものです。

体の状態によっては、「身体介護」として、通院や外出の介助を受けられることもあります。どちらが使えるか、どのくらい使えるかは、ケアプラン(介護の計画)で決まるので、担当のケアマネジャーに相談しましょう。

病院の中での介助は、原則として病院のスタッフ

厚生労働省の事務連絡(平成22年4月28日)では、病院の中での介助は、基本的には病院のスタッフが対応するべきものとしたうえで、場合によっては介護保険の対象になるとされています。認められるかどうかは、市区町村などの保険者の判断です。

病院の中で付き添いが必要なときは、受診する病院に、手伝ってもらえるかを事前に聞いておきましょう。

まだ要介護認定を受けていない場合は、まず親が住む地域の地域包括支援センターに相談しましょう。認定の申請や、使えるサービスの案内を受けられます。介護の始め方は、介護は何から始めるかの記事で紹介しています。

介護保険で足りない部分は、保険外のサービスを考える

長い時間の付き添いや、病院の中での付き添いを頼みたいときは、費用を全額自分で払う介護保険外のサービスを使う方法があります。

介護保険外のサービスは、内容や時間を自由に決められるかわりに、費用は全額自己負担です。料金の比べ方や、介護保険と一緒に使うときの注意は、介護保険外サービスの比較の記事で詳しく説明しています。

ここでは、通院の付き添いを頼める2つのサービスを紹介します。対象地域が違い、愛知県はイチロウだけが対象です。

通院の付き添いを頼めるサービスの例:イチロウ

介護保険外の介護サービスを提供しているサービスです。自宅での介護や家事、通院や外出の付き添い、夜間の見守りなどを、時間単位で頼めます。

対象地域は、東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県・愛知県・大阪府・兵庫県・京都府です。同じ都府県の中でも対応できない地域がある場合があるので、親が住んでいる住所が対象かどうか、事前に問い合わせて確かめてください。

料金のめやす(日中9時〜18時、1時間あたり・税込):3,740円(必要なときだけ使う「ライトプラン」。担当者が付く「コンシェルジュプラン」は3,960円)。利用は1回2時間から、その後は15分単位で延長できます。交通費が1回990円かかり、請求がある月には事務手数料278円がかかります。

前日の15時以降の予約は1.4倍、12月29日〜1月3日の利用は基本料金の1.2倍になります。

※料金や条件は、2026年10月21日に公式サイトで確認し、2026年10月27日に変わっていないことを確かめた内容です。申し込む前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。

公式サイトはこちら

通院の付き添いを頼めるサービスの例:クラウドケア

介護保険外の訪問介護(自費の訪問介護)を、インターネットで頼めるサービスです。家事や通院・外出の付き添い、見守り、話し相手などを頼めます。

対象地域は、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・大阪府・京都府・兵庫県です(愛知県は対象外)。同じ都府県の中でも対応していない地域があるので、親が住んでいる住所が対象かどうか、事前に公式サイトで確かめてください。

料金のめやす(1時間あたり・税込):必要なときだけ頼む(スポット)は3,300円、定期(1週間に1回)は2,750円、定期(2週間に1回)は3,080円。スポットは1時間から、定期は2時間から頼めます。交通費は880円です。

利用日時の96時間前を過ぎてからの依頼は、依頼の時期に応じて基本料金の20〜60%の割り増しになります。通院の日が決まったら、早めに頼みましょう。

※料金や条件は、2026年10月21日に公式サイトで確認し、2026年10月27日に変わっていないことを確かめた内容です。申し込む前に公式サイトで最新の情報をご確認ください。

公式サイトはこちら

自分が付き添う日は、介護休暇を使う

医師の説明を聞きたい日など、自分が付き添う日は、年次有給休暇とは別の「介護休暇」を使える場合があります。

厚生労働省の育児・介護休業法の解説では、要介護状態にある家族を介護する場合、介護休暇を1年に5日(対象の家族が2人以上なら10日)まで取れ、時間単位でも取れるとされています。通院の日に、午前だけ休むといった使い方もできます。

  • 介護休暇:1年に5日(2人以上なら10日)まで。時間単位でも取れる。通院の付き添いなど、短い用事に向く
  • 介護休業:対象の家族1人につき、通算93日まで。3回に分けて取れる。介護の体制を整えるための、まとまった休み
  • 介護休業給付:雇用保険に入っている人が介護休業を取ると、条件を満たせば、原則として休業開始時の賃金日額の67%が支給されます(ハローワークの案内)

介護休暇が有給か無給か、どのように申し出るかは、会社の決まりによって違います。まず、勤め先の就業規則や人事の担当者に確かめましょう。

入社して間もない人や、週の所定労働日数が少ない人など、労使協定で対象外とされている場合があります。自分が対象になるかは、会社に確認してください。

家族で付き添いを分担する

付き添う人と日を決め、受診の内容を家族で共有すると、一人に負担が集まりにくくなります。

  • 予定の共有:通院の日程を、家族で共有できるカレンダーなどにまとめる
  • 役割の分担:近くに住む人は移動、遠くに住む人は医師の説明を聞く日だけ、など得意な形で分ける
  • 受診の記録:医師から言われたことや、薬の変更をメモに残し、家族で共有する
  • お金の分担:サービスの費用や交通費を誰が出すかを、先に決めておく

親と離れて暮らしている場合の介護の進め方は、遠距離介護は何から始めるかの記事で紹介しています。通院の日以外にも連絡がつかなくて心配なときは、親が電話に出ないときの記事も参考にしてください。

困ったときの相談先

介護保険のことはケアマネジャーや地域包括支援センター、仕事の制度は勤め先や労働局に相談できます。

  • ケアマネジャー:すでに介護サービスを使っている場合、通院の介助をケアプランに入れられるかの相談。
  • 地域包括支援センター:要介護認定の申請や、通院の付き添いに使えるサービスの相談。
  • 受診する病院:病院の中での付き添いや、送迎の手伝いがあるかの確認。
  • 勤め先の人事の担当者:介護休暇・介護休業の取り方の確認。
  • 都道府県労働局:介護休暇・介護休業の制度について、会社との間で困ったときの相談。

まとめ

親の通院の付き添いは、手伝うことを分けて考えれば、サービスと休暇を組み合わせて、仕事と両立しやすくなります。

  • 移動、病院の中、医師の説明を聞くことの3つに分けて考える
  • 要介護認定があれば、ケアマネジャーに通院の介助を相談する
  • 足りない部分は、対象地域を確かめて介護保険外のサービスを使う
  • 自分が付き添う日は、時間単位でも取れる介護休暇を使う

仕事を続けることは、長く親を支えるためにも大切です。一人で抱え込まず、使える制度とサービスに頼りましょう。

参考にした情報

※情報は2026年10月時点のものです。制度やサービスの内容は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトや市区町村でご確認ください。